調査実施の背景と目的
FX(外国為替証拠金取引)は、株式や投資信託と並ぶ身近な投資手段として広く普及しています。しかし、実際にFXに取り組むトレーダーがどのようなスタイルで取引し、何に課題を感じているのかについての実態調査は多くありません。
ファイナンスメディア株式会社は、金融・投資情報メディアを運営する立場から、FXの取引経験を持つ176名を対象に「FXトレーダー取引スタイル実態調査2026」を実施しました。本調査は、FXトレーダーの取引スタイル・運用資金・月間損益・難しいと感じること等を明らかにし、これからFXを始める方や現在取り組んでいる方の参考資料として公表するものです。
調査結果レポート
176名
有効回答数
42.0%
デイトレードが最多
73.9%
副収入目的で開始
61.4%
1日1時間以内で取引
37.5%
月間損益「少しプラス」
以下では、各設問ごとに回答結果のグラフと考察をご紹介します。FXトレーダーの取引実態と、多くのトレーダーが感じる「難しさ」が浮き彫りになっています。
Q1
FX経験年数の分布
最多は「1年未満(28.4%)」、次いで「1〜3年(27.3%)」となっており、経験3年未満のトレーダーが全体の55.7%を占めています。比較的新しくFXを始めた層が多数を占めており、新NISAを機に投資全般への関心が高まっていることとも関連していると考えられます。
Q2
メインの取引スタイル
📊 「デイトレード」が42.0%でトップ。スキャルピングと合わせると71.5%が短期トレーダー
「デイトレード(42.0%)」が最多、次いで「スキャルピング(29.5%)」となっています。両者を合わせると71.5%が短期・超短期トレーダーであることがわかります。仕事の隙間時間や日常の中で取引する現代のトレーダー事情を反映した結果といえます。
Q3
1日の平均取引時間
「30分〜1時間(32.4%)」と「30分未満(31.3%)」が上位2位を占め、1日1時間以内で取引しているトレーダーが全体の63.6%に上ります。FXは24時間取引可能ですが、多くのトレーダーが副業・兼業として限られた時間の中で取り組んでいる実態が示されています。
Q4
主に使うチャートの時間軸
最多は「15分足・30分足(37.5%)」、次いで「1分足・5分足(34.1%)」となっています。短い時間軸を使うトレーダーが全体の71.6%を占めており、先ほどの取引スタイル(デイトレ・スキャルピング主流)と整合した結果となっています。
Q5
FXに使っている資金
最多は「10万円未満(39.8%)」で、次いで「10〜50万円(30.1%)」となっています。50万円未満のトレーダーが約70%を占めており、比較的少額からFXに取り組んでいる方が多いことがわかります。リスク管理の観点から、手持ち資金の一部のみをFXに充てているケースが多いと考えられます。
Q6
メインで取引しているFXの種類
「国内FX(61.9%)」が最多で、「海外FX(23.3%)」「両方(14.8%)」と続いています。国内FXが主流を占めており、金融庁登録業者による安全性・規制環境を重視するトレーダーが多いことが伺えます。
Q7
主に使っているトレード手法(複数選択)
「テクニカル分析(61.4%)」が圧倒的トップで、次いで「移動平均線(40.9%)」「独自手法(21.0%)」となっています。チャートを用いたテクニカル分析が主流であり、価格行動・トレンドを重視した取引スタイルが一般的であることがわかります。
Q8
月間の平均損益
「少しプラス(37.5%)」が最多ですが、「±ゼロ付近(24.4%)」「少しマイナス(20.5%)」「大きくマイナス(11.4%)」を合わせると、黒字ではないトレーダーが56.3%に上ります。「大きくプラス(月5万円以上の利益)」はわずか6.3%であり、安定した収益を上げることの難しさが数字に表れています。
Q9
FXを始めたきっかけ
「副収入が欲しかった(73.9%)」が断トツのトップで、2位以下を大きく引き離しています。「SNS・YouTubeで知った(8.5%)」「友人・知人に勧められた(8.5%)」が続きます。副収入・収入増加への強い動機がFXへの参入を後押ししている実態が明らかです。
Q10
これまでの最大ドローダウン(損失)
最多は「10万円未満(52.8%)」で、「10〜30万円(21.6%)」「30〜100万円(14.8%)」と続きます。100万円以上の損失経験者も6.3%存在しており、FX取引におけるリスク管理の重要性が改めて示されています。
Q11
FXで一番難しいと感じること(自由記述)
「メンタルの維持」が最も難しいです。含み損に耐えられず早く損切りしてしまったり、利益が出ているのに伸ばせず早く利確してしまいます。
感情に左右されず、損切りルールを徹底し続けるメンタル管理です。
相場が予想と逆方向に動いた時、すぐに損切りすべきかもう少し待つべきか判断に迷います。
要人発言や地政学リスクで、テクニカル通りに動かなくなることが難しいです。
損切りのタイミングを決断できないことが一番難しいです。
暴走すると一瞬で大きく負けてしまうところが怖いです。
エントリーチャンスが来るまで数時間チャートを眺めるだけで手を出さない我慢が必要です。
金融情報や政情不安に左右されやすく、情報を仕入れて反映させるのが難しいです。
自由記述では「メンタル管理」「損切りの判断」「感情コントロール」に関する声が圧倒的多数を占めました。テクニカル分析の知識があっても、実際のトレードでは感情・心理面の管理が最大の課題となっている実態が示されています。
調査から見えた5つのインサイト(総括)
今回の調査を通じて、現代のFXトレーダーの取引実態と課題が多角的に明らかになりました。以下に、特に重要な5つのポイントを整理してご紹介します。
- ① FXトレーダーの7割超が「副収入目的」でスタート きっかけの73.9%が「副収入が欲しかった」。本業と並行した兼業トレーダーが主流であることが示されています。
- ② 短期・超短期トレードが主流。1日1時間以内が6割超 デイトレード42.0%・スキャルピング29.5%が上位で、1日の取引時間が1時間以内のトレーダーが63.6%に上ります。
- ③ 運用資金は50万円未満が約7割。少額からのスタートが定番 10万円未満が最多(39.8%)で、リスク管理を意識した少額運用が一般的となっています。
- ④ 安定した利益を出しているのは少数派 「大きくプラス(月5万円以上)」はわずか6.3%。黒字でないトレーダーが過半数を占め、収益化の難しさが浮き彫りになりました。
- ⑤ 最大の難関は「メンタル管理」と「損切りの決断」 自由記述の大多数が感情・心理面の課題を指摘。テクニカル知識よりもメンタル管理が実践上の最大の壁となっています。
今回の調査結果は、多くのFXトレーダーが副収入を目指して短時間・少額から取引に取り組んでいる一方で、メンタル管理や損切りの判断など「知識だけでは解決できない課題」を抱えていることを示しています。Finance Mediaでは、今後もトレーダーの実態に即した調査・情報提供を通じて、より多くの方が安心してFXに取り組める環境づくりを支援してまいります。
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